犬に食パンを与えても良いのでしょうか?
結論からお伝えすると、食パンはあまり犬にはお勧めできません。「与えてはいけない」という程ではありませんが、犬には与えない方が良い食べ物です。
このページでは、動物栄養学の観点から、犬に食パンを与えない方が良い理由などについて、ご案内します。
<目次>
犬に食パン、与えない方が良い4つの理由
食パンは、犬に毒とまでは言えませんが、NGに近い食べ物だと思います。以下、犬に食パンを与えない方が良い理由について、4つのポイントをまとめました。
1)主原料が小麦粉
食パンの主原料である「小麦粉」は、犬に良くない素材です。小麦に含まれる「小麦グルテン」という成分が、犬にとって消化が悪く、アレルギーや腸トラブルの原因となりうるためです。
ほとんどの食パンでは、主原料が「小麦粉」であるため、中長期的に犬への健康でメリットとなるリスクがあります。
2)血糖値がアップしやすい
食パンは、犬の血糖値がアップしやすい食べ物です。ライ麦食パンや小麦全粒粉食パンなどは、さほどではありませんが、一般的な白い食パンは、犬の血糖値をすぐに上げてしまいます。
そのため、糖尿病の犬はもちろんのこと、健康な子でも生活習慣病や肥満の原因となるため、食パンを避けた方が無難です。
3)塩分や添加物が犬に合わない
商品によりますが、食パンの中には、高塩分で添加物を含んだものも多いです。犬の栄養バランスや腸内環境を乱すことも考えられ、この点でも食パンはお勧めできません。
4)歯に良くない
食パンに含まれる「小麦グルテン」は、とても粘性が強い成分です。そのため、犬の歯周にへばりつき、歯周病や虫歯の原因となりえます。将来の虫歯・歯周病ケアのためにも、犬に食パンを与えない方が良いでしょう。
食パンが適した犬について
以上のように、食パンは犬にお勧めできない食べ物ですが、状態によっては助けとなるケースもあります。
例えば、シニア犬や病気のために硬い食べ物が食べにくい子などは、食パンをふやかすと大丈夫なことがあります。食パンは、エネルギーに変わりやすいため、食事がとりにくいシニアの犬などには良い栄養源(炭水化物源)となりえます。
食パン以外のパンは?
「食パンは犬にお勧めできない」とご案内していますが、他のパンはどうなのでしょうか?
他のパンも基本的にはお勧めできません。下記、簡単にコメントいたします。
菓子パン、甘いパン
菓子パンや甘いパンは、犬にNGです。食パンよりも血糖値を高めやすく、必要以上に高カロリーですし、健康面で犬に良いところがあまりありません。アンパン・クリームパンなどはもちろん、メロンパンなども犬に与えるべきではありません。
ロールパン
ロールパンも、犬には与えない方が良いでしょう。理由は、食パンと同じような内容です。
フランスパン
フランスパンも、犬にはお勧めできません。
米粉パン
このところ流行りの米粉パンも、犬には微妙な面があります。米粉パンとは言っても、小麦グルテンを混ぜているものが多いですし、食パン以上に添加物を含んでいることもあり、犬にはお勧めできない商品が多いです。
ライ麦パン・小麦全粒粉パン
通常の食パンに比べると、ライ麦パン・小麦全粒粉パンは、犬にベターだと思います。ただ、やはり小麦グルテンを含むタイプのものが多く、犬に敢えて与える必要はありません。
まとめ
- 犬に食パンは与えない方が良い。その理由として、「主原料がグルテン」「血糖値がアップしやすい」「塩分や添加物が犬に合わない」「歯に良くない」という4ポイントが挙げられる。
- シニア犬や病気の子で、硬い食事がとりにくいケースなどでは、食パンがエネルギー源として助けとなるケースもある。
- 食パン以外のパンも、基本的には犬にお勧めできない。
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