犬に豆腐の是非

豆腐

愛犬に手作り食をあげている飼い主さんの中には、「豆腐」を与えている、与えることを検討している、という方も多いことと思います。

豆腐は犬に与えても大丈夫なのでしょうか?

動物栄養学の視点から、豆腐を犬に与えることの是非について、チェックしてみようと思います。

<目次>

犬にとって豆腐の利点

豆腐は、ヘルシーな食品というイメージが定着しています。実際に、私たち日本人の食卓では、欠かせない食べ物として親しまれています。

では、犬にはどうなのか、まずは「豆腐の利点」から見ていきましょう。

①タンパク質源

豆腐は、犬にとっても良いタンパク質源となりえます。アミノ酸バランス等を考えると、タンパク質源を豆腐のみに頼るわけにはいきませんが、トッピングとして少量活用する分には、良いタンパク源です。

②ビタミンなどの栄養

豆腐には、ビタミンE・ビタミンB1・食物繊維・各種ミネラルなどが含まれています。ビタミンEなどは、犬にも与えたい栄養素であり、豆腐からとれることはメリットです。

③機能性成分

豆腐には、コレステロール低下作用などで知られる「レシチン」や、腸内善玉菌を増やしてくれる「オリゴ糖」などが含まれています。犬にもプラスとなる成分が含まれています。

豆腐の注意点

次に、犬にとっての「豆腐の注意点」もご案内します。

①レクチン

豆腐には、「レクチン」と呼ばれる成分が含まれています。レクチンは、犬の腸に貼り付いてしまう性質があり、下痢や消化不良の原因となるリスクがあります。

なお、レクチンは、豆腐の原料「大豆」に含まれる成分です。豆腐の製造プロセスの加熱時に、ある程度レクチンは壊れますが、一部は残ってしまい、犬に良くない影響を及ぼします。

②サポニン

豆腐成分「サポニン」も、犬の腸にネガティブな影響を及ぼします。

サポニンは、天然の界面活性剤です。界面活性剤は、洗剤などで使用されるものであり、脂質を分解することが特徴です。一方で、サポニンは、犬の腸表面の脂質にも働いてしまい、腸の炎症を引き起こす恐れがあります。

③フィチン酸

豆腐に含まれる「フィチン酸」と呼ばれる成分も、多量に取りれると犬に良くありません。フィチン酸は、抗酸化物質としても知られており、少量であれば機能性成分として働きます。一方で、量が多くなるとミネラルの吸収阻害を引き起こし、犬がミネラル不良に陥る可能性があります。

豆腐の注意点を考慮すると・・・

以上、3つの注意成分を考慮すると、犬に豆腐を与えるのであれば、少量のみにとどめておいた方が良いでしょう。

豆腐に含まれる「レクチン」「サポニン」「フィチン酸」は、大豆に比べるとかなり少量です。そのため少なめの豆腐であれば、犬にとってメリットも得られるでしょう。

(※豆腐の原料「大豆」については、次のページで詳しくご案内しています。→「犬に大豆の是非」)

木綿豆腐と絹ごし豆腐の違い・犬への適正

さて、一言で「豆腐」と言っても、様々なタイプがあります。はっきりとした種類分けとして、「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」があります。そもそも、「木綿」と「絹ごし」では、どのような違いがあるのか、そして犬により良いのはどちらなのか、ご案内します。

製造プロセスの違い

「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」は、次のように製造プロセスが異なります。

  • 木綿豆腐:豆乳に凝固剤を加え、固めたものを崩す→圧力をかけて水気をしぼり、再度固める
  • 絹ごし豆腐:木綿豆腐よりも濃厚な豆乳に凝固剤を加える→そのまま固めて仕上げる

栄養成分の違い

「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」は、含まれる栄養成分にも違いがあります。

  • 木綿豆腐:タンパク質・カルシウム・鉄分などが「絹ごし」よりも20~30%多い(水分を絞って濃縮するため)
  • 絹ごし豆腐:ビタミンB群・カリウムなどがより多い(木綿では、水分を絞る際にビタミンB・カリウムも抜けてしまうから)

なお、豆腐の犬にNG成分である「レクチン」「サポニン」「フィチン酸」は、木綿豆腐の方が多く含まれています。

犬によりお勧めの豆腐はどっち?

木綿・絹ごし、それぞれにメリット&デメリットがあり、犬にベターの豆腐はどちらなのか、明確には言えません。

しかし、豆腐のリスク3成分のことを考えると、それらの含量がより少ない「絹ごし豆腐」の方が、個人的に犬にはお勧めできると考えています。

豆腐の与え方

それでは、犬への豆腐の与え方をご案内します。

豆腐の種類としては、「絹ごし」をお勧めしましたが、大きな違いがるわけではないので、「木綿」でもOKです。

犬への与え方のポイントは、「少量にとどめる」、これだけだと思います。ワンちゃんの食事に合わせて、少量の豆腐をトッピングしてあげてください。

まとめ

  • 豆腐には、「タンパク質源」「ビタミンなど栄養」「機能性成分」といった、犬にとっての利点がある。
  • 一方で、豆腐には「レクチン」「サポニン」「フィチン酸」という犬にNG成分も含まれている。
  • 豆腐の種類としては、木綿豆腐より絹ごし豆腐の方が、より犬にはお勧め。
  • 犬への豆腐の与え方は、「少量にとどめる」ことがポイント。

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