犬に日本酒・ワイン・ビールなど、アルコール飲料を与えてはいけません。犬は、人間と比べてアルコールの代謝を苦手としているため、少量のお酒でも致命的なダメージとなります。
このページでは、犬に日本酒がダメな理由、そして、ノンアルコールの甘酒なら良いのか?!といったトピックスについて、ご紹介します。
<目次>
犬に日本酒がダメな理由
お酒が好きな飼い主さんは、愛犬にもアルコール飲料を与えてみたくなるかもしれません。「ビールは炭酸があるから犬が嫌がりそう。日本酒なら、愛犬も喜ぶかも。。」そんな興味本位の気持ちが出てくることもわかります。
でも、犬に酒類は少量でもNGです。どうしてでしょうか?
理由1)アルコール代謝力が弱い
一つめの理由は、人間と比べても、犬はアルコール代謝を苦手としていることが挙げられます。
日本酒をはじめとするアルコール飲料は、主に肝臓で代謝され、無毒なものに分解されます。そのプロセスで、アルコール → アセトアルデヒド → 無毒化 という流れをたどります。
アルコールも有毒ですが、アセトアルデヒドという中間物質は、さらに毒性が強い成分です。犬は、人間よりもアルコール&アセトアルデヒド無毒化の流れがゆっくりと進み、有毒物質が蓄積しやすい動物なのです。
そのため、少量の日本酒・アルコール飲料でも、犬には致命的となりかねません。
理由2)身体が小さい
当たり前のことですが、一部の大型犬を除き、犬は人間よりも身体が小さいです。身体の大きさが、お酒の強さと比例するとは限らないものの、体重が重いほどアルコール耐性も高くなります。
例えば、体重5㎏のワンちゃんは、身体の大きさだけをとっても、日本酒・アルコール飲料の許容量が人間の成人の1/10ほど、ということになります。
犬にとって、致命的な日本酒量
繰り返しになりますが、犬には少量でもお酒を与えてはいけません。「日本酒をなめる程度なら良いのでは?」と思われるかもしれませんが、なめるだけでも、犬はフラフラになります。
そして、犬にとって、日本酒・アルコール飲料がどれほど怖いものであるかを知っていただくために、致命的なダメージとなる目安量をお伝えします。
例えば、日本酒では、体重5㎏のワンちゃんで「約100㏄」も飲めば、急性アルコール中毒で命に関わるリスクが非常に高いです。お猪口一杯なら、死に至らないかもしれませんが、何らかのダメージが残る可能性があります。
いずれにしても、犬にとって、酒類は「毒」と思っていたほうが無難です。
ノンアルコールの甘酒なら大丈夫?
それでも、愛犬と一緒に、お酒を飲むムードだけでも楽しみたい、という飼い主さんもいらっしゃることでしょう。
そういう方は、ノンアルコールの「甘酒」などを少量、日本酒・アルコール飲料がわりに犬に与えてはいかがでしょうか。
アルコールのない「甘酒」なら、犬に与えても構いません。アルコールが入っていないため、毒性はないためです。そして、主原料は「麹」であるため、犬にとっても栄養となる成分が含まれています。
ただし、「甘酒」でも与えすぎは要注意です。甘みのもとである「消化吸収されやすい糖質」は、血糖値の上昇につながる成分です。急な血糖上昇は、糖尿病をはじめ病気の引き金ともなりえるため、少量をたしなむ、という程度にとどめておきましょう。
まとめ
- 日本酒やアルコール飲料は、犬に与えてはいけない。犬は、「アルコール代謝力が弱い」「身体が小さい」ため、人間よりアルコール耐性が低い。
- 甘酒などのノンアルコール飲料は、犬に与えても構わない。ただし、甘酒も血糖値を高めやすいため、注意が必要。
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