犬が下痢の時、症状によっては「絶食」することも一つの対策です。どういう時に絶食すれば良いのか、絶食後の食事はどんな内容か、など、ポイントをご案内します。
さらに、あまり知られていない、慢性下痢のワンちゃんに有効な「サツマイモ」を活用した絶食方法もお伝えします。
<目次>
絶食すべき下痢の症状
犬の下痢には、様々な原因・タイプがあります。
- 犬の消化器に病気が潜んでいる
- アレルギー
- 菌や寄生虫の感染
- 腸内細菌のバランスの乱れ
- 食事・ドッグフードが合っていない(負担となっている)
また、「一過性/慢性的 な下痢」「小腸性/大腸性 の下痢」などによっても、対策が異なります。下痢の種類・原因は様々であるため、絶食が必要かどうか、簡単には判断できません。
その中で、犬に下痢、そして嘔吐もみられる状態で、「食欲がない」ということであれば、無理に食べささずに「絶食」で様子をみることが好ましくなります。愛犬に食欲がなければ、飼い主さんとしては心配になりますが、消化器に何らかの無理がかかっていることが考えられ、「絶食」により半日~1日の間、経過をみることをお勧めします。
絶食後の食事について
「絶食後の食事」もケアが必要です。犬の絶食後は、2ステップに分けて食事・ドッグフードを検討することがお勧めです。
ステップ1)消化の良いものを少量与える
絶食後、急に食事を与えると、犬の胃腸がびっくりして下痢・嘔吐などの消化器トラブルにつながることがあります。
そのため、絶食後は消化によいものを少量与える程度にとどめましょう。
市販ドッグフードであれば、ふやかして与えるのもよいでしょう。手作り食であれば、いつも以上に細かく刻み、しっかり煮込んで柔らかくする、などの配慮が望まれます。
ステップ2)少しずつ普段の食事に戻す
消化の良いものを与えて、犬に問題がなさそうであれば、少しずつ普段の食事に戻してあげましょう。
ただし、まだまだ胃腸に根本的な問題が残っている場合もあります。そのため、下記のポイントをおさえた食事・ドッグフードを与えるようにしましょう。
- 消化が良い
- 少しの量で高栄養(胃腸に負担をかけないため)
- タンパク質・脂肪・炭水化物・ビタミン・ミネラルのバランスがとれた食事
慢性下痢にお勧め、もう一つの絶食法
慢性的に下痢をくりかえすワンちゃんに試してもらいたい、もう一つの絶食方法があります。
それは、「サツマイモ」を活用したプチ絶食です。
犬が完全に絶食(=断食)することには、栄養不足のリスクが伴います。そのリスクを回避するという点でも、「サツマイモ絶食」はお勧めです。
下痢が続く犬に潜む「寄生虫」トラブル
ビオフェルミンなどの整腸剤、動物病院での治療、食事改善など、色々な対策をとっているのに、下痢が続くワンちゃんがいます。その中で、よくある下痢の原因として、腸内の「寄生虫」が挙げられます。
寄生虫が原因で下痢になっている犬の場合、薬で対処することも一つですが、「サツマイモ」を活用することで状態が緩和されることが多いです。
サツマイモが「寄生虫」に有用な理由
サツマイモは、犬の腸に優しい食物繊維です。犬の腸に負担をかけず、整腸をうながすことができます。
そして、腸に寄生虫がいるワンちゃんの場合、サツマイモの繊維質がからみ、便とともに寄生虫を排出してくれるのです。
「サツマイモ・プチ絶食法」の実践
それでは、慢性下痢のワンちゃんにお勧めの「サツマイモ・プチ絶食法」の実践方法をご案内します。
- サツマイモをふかす、もしくは、茹でこぼす(茹でて茹で汁を捨てる)
- 1日は、サツマイモと水のみを与える(たっぷりサツマイモを与える)
- 便をチェック(ウンチがたっぷり出ます。便に寄生虫が紛れているかどうか確認しましょう。)
この方法で、犬の便に寄生虫がからんでいることがよくあります。飼い主さんは驚かれることも多いですが、下痢改善の予兆でもあるため、ご期待ください。
なお、サツマイモ絶食は、基本的に1日のみでOKです。サツマイモ絶食後は、やはり消化しやすい食事を少量ずつ与えて様子を見るようにしましょう。
まとめ
- 犬の下痢対策として、「絶食」すべき症状を見極めることが大切。
- 犬の絶食後の食事は、少しずつ消化の良いものから与えるようにする。
- 「サツマイモ・プチ絶食法」は、慢性下痢の犬にお勧め。
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