犬に納豆が良い理由

納豆

納豆は、犬にお勧めできる食べ物です。

納豆の原料である「大豆」は、犬に要注意なポイントが幾つかあります。ところが、発酵によって「納豆」にかわると、大豆の要注意点が緩和されるばかりか、プラスアルファの栄養も加味されます。

このページでは、犬に健康メリットのある「納豆」について、ご案内します。

<目次>

大豆→納豆により、犬へのリスクが減る理由

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納豆は、大豆が納豆菌により発酵されて作られます。そして、納豆と大豆は、食品として大きな違いが生じます。

納豆と大豆を比べると、犬に合っている食べ物は、断然「納豆」です。

納豆ならではの犬への栄養価値があることに加えて、大豆に含まれるリスクが発酵によってかなり消されることもわかってきました。

納豆の原料、大豆の4大リスクとは?

犬にとって、納豆の原料である大豆のリスクとは、何でしょうか?

次の4つのポイントが挙げられます。

  1. 大豆に含まれる「フィチン酸」という成分が、ミネラルの吸収をブロックする
  2. 大豆成分「レクチン」「サポニン」が、犬の腸にダメージを与える
  3. 犬にとって、大豆のミネラルバランスが偏っている
  4. 大豆には、消化酵素の邪魔をする成分が含まれている

大豆リスクを緩和する納豆菌パワー

これら4つの「大豆リスク」が、納豆菌による発酵プロセスで緩和されるのです。

まず、「フィチン酸」「レクチン」「サポニン」といった、犬にとって毒ともなりうる大豆成分が、納豆菌によってかなり分解・不活性化します。そして、大豆の偏ったミネラルバランスもある程度緩和され、犬の消化酵素をブロックする成分も少なくなります。

つまり、犬にとっての「大豆リスク」は、納豆への変化により、かなり緩和されるのです。

(※大豆について、詳細は「犬に大豆の是非」をご参照ください。)

犬にとって納豆の栄養

次に、犬にとっての納豆の栄養内容を見ていきましょう。

1)良質なタンパク質

納豆は、犬にとっても良質なタンパク源です。納豆菌により適度に分解され、大豆から変化したタンパク質は、犬にとっても消化しやすい内容になっています。

2)ビタミン類

納豆に含まれる「ビタミンK」「ビタミンE」「ビタミンB群」は、犬の健康にもプラスに働きます。

3)ナットウキナーゼ

血液サラサラ効果などで知られる「ナットウキナーゼ」は、犬にもメリットのある成分です。

4)納豆菌

納豆菌そのものも、犬に良いです。納豆菌は、硬い殻に閉じこもり、犬の胃酸にも耐える性質をもっています。そのため、納豆菌の一部は生きて腸まで届くことが知られています。

生きて犬の腸まで届いた納豆菌は、腸内の善玉菌を増やす効果があり、腸内環境をより良くしてくれます。

また、納豆菌のもつ酵素も、犬の消化を助けることが期待できます。

納豆の注意点

ただし、犬に与える際、納豆にも注意点があります。

まず、大豆リスクが緩和されているとはいえ、ゼロになっている訳ではありません。納豆にも、犬にとってのリスク要因が少し残っています。

そのため、納豆は与えすぎに注意しましょう。あくまで犬の食事のトッピングとして、補助的に納豆を与えることがお勧めです。

また、大豆アレルギーをもっているワンちゃんも、納豆には注意が必要です。大豆アレルギーだけれども、納豆は大丈夫、という犬もいますが、共通したアレルゲンも存在するため、避けた方が無難です。

納豆の与え方

それでは、実際に、納豆の犬への与え方をご案内します。

ステップ①大豆アレルギーの確認

まず、愛犬に大豆アレルギーがある場合は、納豆を避けた方が良いでしょう。大豆アレルギーかどうかわからない場合、まずは少量ずつ与えて、しばらく経過をチェックすることが無難です。

ステップ②納豆商品の選択

市販の納豆商品には、数多くのものがあります。そして、犬用の納豆関連サプリやおやつなども存在します。

どのような納豆商品が愛犬に合っているのか、事前に見極めることは難しいところですが、人が食べても安心できるものを選んであげましょう。

ステップ③まずは微量を与えてみる

愛犬用の納豆を購入したら、まずはほんの微量を与えてみましょう。ワンちゃんによっては、納豆を警戒して食べない子もいます。トッピングしてしまうと、食事全体を敬遠することもあるため、納豆を手にとってあげてみても良いでしょう。

ステップ④経過を見ながら、食事のトッピングとして与える

納豆を食べてくれるようであれば、いつもの犬の食事・ドッグフードに納豆をトッピングしてみましょう。栄養補助を目的に、少量の納豆をトッピングすればよいでしょう。

そして、しばらくは注意深く経過をみてあげてください。アレルギーや合わない要素がないか、愛犬の様子をチェックするようにしましょう。

まとめ

  • 犬にとって、納豆は、大豆リスクが緩和され、栄養価値の高い食べ物。
  • ただし、納豆は、犬にとっての大豆リスクが完全になくなっている訳ではない点、大豆アレルギーの子は要注意な点、には留意する。
  • 犬への納豆の与え方は、「大豆アレルギーの確認」「納豆商品の選択」「まずは微量を与える」「経過を見ながらトッピングとして与える」というステップがお勧め。

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